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白黒よりも鮮やかで

好きなものを好きと言えるのがブログだと思う。

ブルーバレンタイン

 

 

『トラウマ恋愛映画入門』の表紙を飾る映画を見た。関係が冷めきった夫婦が別れるまでのストーリーである。同時進行で進む、出会ってから結婚するまでの回想シーンとの対比で更に胸を締め付けられる。

 

主人公のディーンとシンディ。出会った頃、シンディは医学部の女子大生で、ディーンは高校中退の無職からやっとペンキ屋の仕事を手に入れたという時だった。シンディは元彼に妊娠させられ、中絶を試みるも術中に思い直す。それに立ち合いながらもディーンはシンディに結婚を申し込み、その子を自分の子として育てて行くことを決意する。このころは二人は深く愛し合っていた。

しかし現在は数年経ち、関係はがらりと変わってしまった。シンディは看護師で慌しい日々を過ごし、家事も全てこなす。だが、子供に構ってあげられる時間は少ない。それに対しディーンは負担が少ない仕事をしているのか、朝から酒を飲む始末である。だが子供との触れ合いはかなり大切にしている。ディーンとシンディは価値観が大きくすれ違っており、互いに不満を抱えながらも日々を過ごしていた。

 

愛犬の死をきっかけにディーンは良好な関係を取り戻そうと試みるも、失敗し二人は結局別れることになる。

 

ディーンもシンディも最高に不器用だった。シンディは自分の悩みを想いを素直に伝えられないし、助けてほしい時に真っ直ぐ助けてと言えない、そういうタイプである。

ディーンも、会話が面白く機知に富んだ人物であるが、大切なところで失敗する。自分本位なのか、思い付く選択肢が少なすぎるのか。ディーンがもう一度関係を改善させようと、選んだデートの行き先のセンスが余りにもなさすぎて、観てる側としてはいじらしい。

 

この二人はお互いゆっくり向き合ったことがないようだ。不満を伝えると口論になる、喧嘩になる。そこには我慢か別れるの二択しか存在しない。ずっとその問題を見ないことにしていても、無視できない日はいつか来る。 よく見れば出会ったころからその種は撒かれていた。最後の日にお互い自分の1番嫌なところを曝け出して、傷つけて泣きあって。

 

有終の美なんて存在しない。

別れ際はいつも美しくない。美しかったら初めからそれは恋愛じゃないし、本当の別れ際ではないと思う。

 

エンドロールに流れる曲は、ディーンが初めてシンディに「愛してる」と伝えた時の曲だった。

 

二人の関係の初めから終わりまで答が全てここにあると思った。

切ない。

最高に切ない。

 

 

↓ディーンが初めてシンディに告白したシーン

Blue Valentine Ukulele Dance Scene - YouTube

 

↓映画詳細

 ブルーバレンタイン - Wikipedia

 

 

トラウマ恋愛映画入門 (集英社文庫)

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